選挙解体新書

選挙の役に立つ研究・分析を紹介します。

女性は耳で妊娠する? 声が低い男性は繁殖成績が良い、という研究。

 

以前のエントリーで、声の低い男性政治家は投票されやすい傾向があるという研究を紹介しました。

 

この研究は、人間は、声の質に対して、何らかの選好性があるということを示唆しています。

 

では、なぜ声の低い男性は好まれるのでしょうか。

 

男性の声の質とそれに対する好みの関係を詳しく調べてみると、衝撃の研究を見つけましたので、選挙とは全く関係ないですが紹介したいと思います。

 

その衝撃の内容とは、タイトルの通りです。

声が低い男性は、繁殖しやすいということ示した研究です。

 

低い声の男性はモテる。

 

 声の低い男性が、特に女性から、好意的に捉えられやすいことは様々な研究により知られていました。声の低い男性は、より魅力的で、より男性的で、より健康的と思われやすいのです。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2b/Seth_MacFarlane_by_Gage_Skidmore_5.jpg/800px-Seth_MacFarlane_by_Gage_Skidmore_5.jpg


 

モテるだけじゃなく、子供も多い

 

 ハーバード大学自然史博物館の研究者らは、現在も狩猟採集を行っているタンザニアのハッツァ族の人々を対象に、男性の声が「女性からの好意」だけでなく、「繁殖成績」つまり「子供の数」に影響するのかどうかを調べました。狩猟採集民族を対象にしたのは、ヒトが長い進化の過程で過ごしてきたのと同じような環境であるだろうと考えたからです。

 

 ハッツァ族の男性・女性の声とその子供の数の関係を調べてみると、声の低い男性ほど多くの子供を持てていました。下の図は、男性の声の低さ(左に行くほど低い声)とその男性の子供の数の関係(相対値)を示しています。低い声の男性ほど、多くの子供を持つ傾向があることが分かると思います。

 

http://rsbl.royalsocietypublishing.org/content/roybiolett/3/6/682/F2.large.jpg

reference: http://rsbl.royalsocietypublishing.org/content/3/6/682.short

 

 一方で、女性の声の低さと子供の数は関係がありませんでした。この解析では、男性の年齢や身長・体重などを統計的にコントロールしても、やはり声の低さが強い影響を与えていました。

 

 男性の声の質は、子供の数にまで影響していることが証明されたのです。

なぜ低い声はモテるのか? 

 

 声の低さは思春期のテストステロン(男性ホルモン)濃度や身長に影響を受けることが知られています。声の低い男性は、オスとして“良い”質を反映していたと言えるでしょう。つまり、そのような低い声の男性を好意的に捉える女性が、自分の子供を生存させるうえで有利だったはずです。

 

 その結果、長い進化の過程で、声の低い男性に対して、女性が選好する性質が生まれたと考えられているようです。

耳で妊娠する

 

 一部のネットでは、魅力的な声を聴いたときの褒め言葉として、「耳が妊娠した」というスラングがあるようです。

Twitterでつぶやかれる「目が妊娠」「耳が妊娠」ってどういうこと? | ロケットニュース24

 

「イケメン声だった、耳が妊娠した!」

「イヤホンで出来るから、耳が妊娠しちゃうよ」

「兄さんの声ヤバい、耳が妊娠します」

 

 この研究は、まさに女性は耳で妊娠する(声の質で繁殖相手を選ぶ)ことを示唆した研究だと言えるかもしれません。

 

参考資料

Apicella, Coren L., David R. Feinberg, and Frank W. Marlowe. "Voice pitch predicts reproductive success in male hunter-gatherers." Biology letters 3.6 (2007): 682-684.