選挙解体新書

選挙の役に立つ研究・分析を紹介します。

身長が高い人は得をする。そう、大統領選挙でも。

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Reference: Politicians are using their shoes as a secret weapon to appear more powerful | Business Insider

  

背が高いひとは何かと得をする。

 

 これは様々な研究によって確かめられている事実だ。

 

 例えば、身長が高い人、特に男性は、それだけでリーダーシップがあると認識されやすく、また実際に経営者など人の上に立つ仕事に就いている人が多いことがわかっている。

 

 また身長が高い人は、専門性があり高い教育を受けてきたと認識されやすい。背の高い人はそうでない人より、初任給が高い傾向があり、生涯賃金まで高くなるという報告さえある。

 

 

背が高いとアメリカ大統領になりやすい?

 

 アメリカの政治談議でよく話題になるのが、大統領選挙では、背の高い候補が勝ちやすいという噂だ。様々なエッセイや雑誌で、この話題が取り上げられている。

 

 たしかに、初代大統領のジョージ・ワシントンは当時にしては珍しく180センチ以上の身長があったし、バラク・オバマ前大統領は185センチ、ドナルド・トランプ大統領に至っては、190センチ近くある。(ちなみに安倍総理は175センチで、60代日本人男性の平均身長より7センチほど高い。)

 

 では本当に、背の高い候補は、大統領選挙に勝ちやすいのだろうか?

 

 

背が高いと得票数が増える

 

 オランダの研究者らは、アメリカ大統領選挙1789年以来の45回の大統領選挙に注目し、候補者の身長とその選挙結果との関連を、詳細な統計的な手法を用いて検証した。

 

 その結果、相手候補よりも背が高ければ高いほど、その候補が得た総得票数は大きくなった。最終的な選挙結果に関しても、統計的に有意とは言えない程度であるが、背が高い候補は少し勝ちやすい傾向(58%)があった。さらに、背が高い大統領は、2度目の選挙でも当選(再選)しやすかったのだ。

 

 また、大統領の身長は、その当時のアメリカの成人白人男性の平均身長よりも、平均して7センチ高いこともわかっている。

 

背が高い政治家は良い評価を受ける

 

 さらに研究者らは、過去の大統領に対する評価と身長の関係を調べた。過去の大統領に対する現在のアメリカ人の評価を調べた研究のデータを解析したところ、なんと、背の高い大統領ほど、現在のアメリカ人にも高い評価を受けていることがわかった。

 

 背が高い人は、優秀であると評価されやすいのだ。

 

 

シークレットブーツを履く政治家

  

 有権者は、無意識に、背の高い人物を政治家として優秀だと評価してしまう。身長そのものは、政治家としての資質となんの関係もなかったとしても、だ。

 

 この状況では、政治家が背を高く見せるためにシークレットブーツを履くのも当然と言えるだろう。実際、身長168cmと伝えられるプーチン氏以外にも、カナダ首相のジャスティン・トルドー氏、共和党のマルコ・ルビオ氏、そしてトランプ現大統領に至るまで上げ底靴を使用していると噂される政治家はたくさんいる。

 

 国民が見た目で政治家を評価してしまう以上、政治家が見た目を良くしようとするのは仕方ないことだろう。 

  

 人前に立つ政治家のみなさまは、シークレット・シューズの導入を本気で考えてみてもよいかもしれない。

 

 

主要参考文献

Stulp et al. Tall claims? Sense and nonsense about the importance of height of US presidents